キャピラノパシフィックトレイル散策 <人知れぬカナダ・バンクーバーの山道>

みんみん


キャピラノパシフィックトレイルへ向かう

北米ならではの針葉樹林が生い茂り、木々の合間から時折あたたかい日が差す。
カナダのバンクーバーにある「キャピラノパシフィックトレイル(Capilano Pacific Trail)」を訪れた。キャピラノパシフィックトレイルは決して有名な場所ではないが、歩き進むにつれて面白さが増していく、なんとも不思議なトレッキングルートである。人生初のカナダでの山歩きは約15キロの長旅であったが、その長さを感じさせないものであった。

キャピラノパシフィックトレイルは「無料」

今回行った「キャピラノ」という場所はバンクーバー北部に位置する渓谷であり、吊り橋が有名な場所である。キャピラノ吊り橋の入場料は大人46.95ドルと少々高いが、キャピラノパシフィックトレイルの方はなんと無料。お金をかけずにキャピラノ渓谷の自然を満喫したい人にはとても魅力的だと思う。
パークロイヤルというショッピングモールから私のトレッキングが始まった。トレイルまでは一般道を歩く。ただの道にすぎないのだが、カナダに来てまもない私にはただの道ですらとても新鮮だった。海外の見知らぬ土地を散策しているという緊張感と、この先に何があるのか期待が止まない。

気持ちの良い森林歩き

キャピラノパシフィックトレイルの入り口に到着。大きな木々が生い茂っていて、雲の合間から時折差す日がなんとも言えないくらい綺麗。ほんのりと木と土の香りが漂う。人気がなく静かなトレイル。大自然を1人占めしているような感覚でとても贅沢な時間だった。
歩いていると現地の人と時々すれ違う。これもまたトレッキングの醍醐味。観光地である吊り橋の方ではこんな経験はできなかっただろう。「Hi!」軽い挨拶をする。トレイルランニングをしている人、犬の散歩をしている人、デートしている人などバンクーバーの人々の自然での過ごし方が見え、これはこれでおもしろい。

ダムに到着

このまま森林のルートを歩いていると、「クリーブランド ダム(Cleveland Dam)」というダムに到着した。景色が一気に開けて、まるで公園のような場所だった。まさか森林の奥にこんな広々とした所に着くなんて思っていなかった。近所にあれば頻繁に行きたくなるような所で、曇っていたのが少し残念であったが、もし快晴の日に来たらもっと空と緑と池のコントラストが綺麗だろうと思った。
また、このダムにはトレイルを通らなくてもバスで来れるとのことで、観光客がたくさんいたが、見た感じ私のような留学生の姿はない。

キャピラノ飼育池

さらにそのままトレイルを歩いていくとサケやマスが養殖されている施設にたどり着いた。たくさんの稚魚を観察することができる。看板に日本語で説明が書いてあった事には驚いた。こんな所で日本語を見るとは思っていなかった。異国の地で日本語を見てホッとしたのを覚えている。ただ日本人は来るのかと不思議にも思った。ちなみにバンクーバー滞在中に出会った日本人でこのキャピラノパシフィックトレイルに行ったという人には出会わなかった。さらに日本人だけではなく海外の留学生含め、キャピラノパシフィックトレイルに行ったという話を聞かなかった。それくらいあまり知られていない場所だが、歩きやすく、気持ちの良いトレイルでバンクーバーの美しい森林を満喫できる。トレッキング未経験者にもおすすめしたい場所である。

長さを感じさせないトレイルに満足

初心者向けのルートとはいえ、慣れないカナダで15キロも歩くのは不安があった。トラブルに遭遇でもしたりしたら大変である。不安要素はあったが結果的には大成功。森林歩き、ダム、サケの飼育所など、歩くにつれて見どころが全く違ってくるから面白い。加えて、人が少ないので自分だけの世界に入り込んで自然を満喫することができるのも良い。
今回はキャピラノパシフィックトレイルの景色と香りと音を存分に体験できた。バンクーバーでどこへ行こうか悩んでいるのであればこのキャピラノパシフィックトレイルをおすすめしたい。
人が少ないスポットが好きな方には本当に良い場所だと思う。
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