ジャーマン VS イタリアン IN オーストラリア

らーや


オーストラリア到着

旅とは人間を形成する栄養素の1つである。食べ物やサプリメントのような。今回は、オーストラリアに1年滞在したお話をしたい。この旅が如何に私の栄養素になったかを。
オーストラリア到着初日、まず空港のロビーで荷物を抱え、5時間寝た。別に早朝や深夜に到着したから交通機関を待っていたわけではない。
飛行機内で隣にいたイタリア人の夫人と話が弾み、到着まで飲み明かしてしまったのである。つまり、シドニーに到着したとき泥酔していたのである。夫人は仕事でシドニーに来ていて、迎えがいるとのことで別れを告げたはいいものの、私は全く初めてのシドニーで、電車の乗り方おろかどこに行くかも決めていなかった上、泥酔していて眠さもあり、とりあえず寝ることにした。今思えばよくなにも盗まれずに済んだと感心するばかりだが、こうしてシドニー滞在はスタートしたのである。

旅の目的

目が覚めたのは午後3時過ぎ。私の旅の1番の目的はとにかくいろんな人に出会うことだった。現地のオージーはもちろん、ホステルなどにもたくさん滞在して、世界中の人とも。とりあえず中心部に出て宿を探すことにした。最初に決めたホステルは安さで決めたので、ほかの滞在者も若い人が多く、おもしろそうだった。部屋は7人用のドミトリーだったのだが、恐ろしく散らかっていた。まあそんなのホステルでは普通のことである。荷物を置いたり一息ついていると、ほかのベッドの利用者たちが姿を現した。ドイツ人の3人組だったが、のちにこの3人がトラブルを起こすのである。

ジャーマンVSイタリアン

そのドイツ人3人組はとても感じがよく、談笑をしていると、ものすごくいかつい男が現れた。彼はイタリア人でここに長く滞在しているらしく、彼のベッドはもはや1つの部屋のような状態だった。しばらくすると、突然、そのイタリア人が怒り出したのである。俺のマリXXナがなくなっていると。するとドイツ人たちがソワソワし始めた。イタリア人は真っ先にドイツ人3人組を目の前に座らせ、尋問が始まったのである。私は二段ベッドの上からその様子をただ見ていた。映画のワンシーンのような出来事で面白かった。しかし、ドイツ人3人組にとっては笑えない状況であった。それもそのはず、イタリア人は185cmぐらいあり、がたいもよく、タトゥーもすごい。一方、ドイツ人はファッションモデルのようなスラっとしたハンサムが3人並んでいるような感じなのである。喧嘩になればイタリア人が圧勝なのは見えている。
会話を聞いていると、どうやら最近はこの部屋にこのドイツ人3人とイタリア人しかいなかったらしく、彼が仕事に行く前の今朝は、ベッドの下にはマリXXナの在庫を確認したらしい。そして今、仕事から帰ってきた夜、それがなくなっているのである。どう考えてもバレる行動だが、そこは若気の至り、頭より身体が先に動いてしまうものである。しばらく盗んだだろ、いや、盗んでないのやりとりが続き、呆れ始めたイタリア人が驚きの行動に出た。突然、俺は一日働いて疲れてて、ムラムラしてんだ。バカに付き合ってる暇は無い。と言い出しなんと自分のベッドに戻りでマスをかきはじめたのである!それに気が付いたドイツ人は仰天、顔を見合わせ表情をこわばらせている。完全にカオスな状況である。その後、身も心もリフレッシュできたのか、イタリア人は次やったらただじゃおかないからなと3人に告げ、シャワー室へと消えていった。この行動の原因を今でもふと考えるが、確信するまでには至っていない。我々の想像を超える理由があるのだろうか、、

この後も、私はここに1週間ほど滞在したが、私の下の段の人が毎晩性行為をしていたり、屋上で酔った誰かが飾りの横断幕をタバコで半焼させるなど、話題に事欠かないホステルだった。

二件目とハウスパーティー

さて、二件目のホステルは1件目と比べてかなり落ち着いていた。受付の人は何故かスーツを着ていたし、なにより日本人が多かった。もちろん日本人たちは日本人同士で和気あいあいとしていて、何度か遊びや食事に誘われたが頑なにお断りし、面白い人探しを続けた。しかし、ここでは1件目のような面白いことは数日経っても起きなかったので、予定より早めにチェックアウトすることにした。
ここで、そろそろ現地の面白い人探しをしようと切り替えた。どうやって探そうと考えた結果、クラブやバーが手っ取り早いだろうとなった。まずクラブで出会った面白い人1人目はオージーのフォトグラファーだった。初めて行ったクラブで1人で踊ってたら声をかけられ、いいダンスだね、一緒に踊ろうと言って彼の友達男女計5人と踊り、その夜を楽しんだ。連絡先も交換し、後日、ハウスパーティーに誘って頂き、参加した。ハウスパーティーと言っても日本の"宅飲み"のようなシケたものでは無いことは行く前からわかっていたが、この人のハウスパーティーは想像を超えてきた。
到着するや否やそこは既にカオスであった。踊っている者、泣いている者、下着で走り回っている者、そして何故か主催者がずぶ濡れで登場した。何故濡れているのかと聞いてみると、裏庭に行けばわかるよと言われ、行ってみるとそこには床に敷いて使うウォータースライダーがあった。彼はスペイン人なので自家製のサングリアも美味しく頂き、楽しんだ。電球を割る者、ウォータースライダーで失敗し、頭から流血するもの、これらは現地ならではの経験だった。

オージーと住む

この後も、元々は男だったが、完全や性転換を施し現在、売春婦として働いている人や、毎日同じ服で同じ路上でとても美しいピアノを弾くおじいさん、さらには私自身もハロウィン時に仮装した状態でクラブにてステージに上がってパフォーマンスをした。そして遂に念願のオージーの家に転がり込むことにも成功した。毎日飽きることなく、生きているという実感を噛み締めながらオーストラリア滞在は幕を閉じたのです。

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