天空の城マチュピチュ <死ぬまでにどうしても行きたい絶景>

Yuki


マチュピチュとは

「死ぬまでに行きたい絶景」ともいわれ、世界中でも非常に人気の高いマチュピチュ。行ってみたい!と思っている人も非常に多い観光地であるが、マチュピチュがあるのは日本の裏側、南米・ペルー。費用的にも、滞在日程的にもそう簡単に行ける場所ではない。私は、大学の卒業前という長期の休みを利用して、マチュピチュとウユニ塩湖に行くことにした。今回はそんなマチュピチュに実際行ってみた体験記とそこで感じたことをご紹介しようと思う。

マチュピチュへのアクセス

マチュピチュは、南米・ペルーに位置している。マチュピチュとは、アンデス山脈の標高約2,450mの場所に位置する古代インカ帝国の遺跡である。山裾からは遺跡を見ることができないことから、「天空の城」や「空中都市」ともいわれている。マチュピチュができた起源は諸説あるが、スペインの侵略からインカ帝国を守るために建設されたという説が有力だ。その精密さや、設計技術は見事なものであり、世界遺産にも登録されている。

マチュピチュのあるペルーへは、日本からの直行便はない。私はサンフランシスコとパナマを経由し約30時間のフライトでペルーの首都、リマに到着した。マチュピチュへ向かうにはリマからもかなり長い道のりである。まずはリマから車で移動してインカ帝国の首都であったペルー第二の都市、クスコに向かう。そこからさらに車で移動しオリャンタイタンボへ。オリャンタイタンボからはペルーレイルに乗ってマチュピチュ村に到着だ。

ペルーレイルの車窓から見た景色

オリャンタイタンボから、マチュピチュ村に行くまでには電車に乗る方法が定番だ。私たちは、現地では高級列車といわれている「ハイラム・ビンガム」に乗車した。ほかにも、「ビスタドーム号」や「エクスペディション号」の全3種類があり、値段やサービスが異なってくる。電車代を惜しんだり、道中のトレッキングを楽しんだりする旅行上級者たちはマチュピチュ村まで線路を歩いていく。電車が来たら線路の外側に移動する、名優リバーフェニックスの映画「スタンドバイミー」のような気分を味わうことができると非常に人気なのだ。

ペルーレイルの車窓からは、普段見ることができないような美しい大自然が広がっている。ウルバンバ川やコリワイラチナの他にも、大迫力のアンデス山脈を見ることができる。列車に乗るときはそれらが間近に見ることができる左側に乗車するのがおすすめだ。ハイラム・ビンガム号は高級列車ということもあり、社内サービスでインカコーラや軽食がついていたのでごはんを食べながら景色を楽しんだ。

マチュピチュ村に到着

約2時間の列車旅を終えると、マチュピチュ村に到着だ。民芸品屋さんやレストランがたくさん立ち並んでいる。ただ、マチュピチュ遺跡にはまだ到着していない。ここからバスを利用して、マチュピチュ遺跡へと向かう。断崖絶壁ともいえる超スリル満点の山道を猛スピードで登っていく。落ちたらひとたまりもない、がけとの距離はほんと数メートル。いつ落ちても不思議ではない本当に恐ろしい経験だった。

やっとのことで到着したマチュピチュ。遺跡は非常に大きいので1つ1つゆっくり見て回ろう。私たちはワイナピチュ登山を予約していたこともあり、速足で遺跡を観光した。途中ラマに遭遇したり、写真を撮ったりしているうちにあっという間にワイナピチュ登山の時間になった。

「死ぬまでに行きたい場所に死にかけで」ワイナピチュ登山

ワイナピチュというのは、標高2,693mの山でありマチュピチュ遺跡の奥に位置している。マチュピチュは「老いた峰」を意味するのに対し、ワイナピチュは「若い峰」を意味する。ワイナピチュの頂上からマチュピチュを見下ろすと非常に美しい景色を見ることができるのだが、人数制限があり事前予約が必須だ。

「人生で一番つらかった瞬間は?」と聞かれたら、私は、学校でのマラソンや長時間の受験勉強ではなく、間違いなくワイナピチュ登山を選ぶ。ワイナピチュ登山はそれほどといってもいいほど過酷だった。まず、1つ1つの階段の幅が離れている上に非常に急なのだ。そのうえ標高が高いので酸素が薄い。もともと体力にそこまで自信がなかった私は、登山中どんどん息が苦しくなり、気づけば過呼吸になっていた。頂上はもう目の前、この景色をみるためにわざわざ地球の裏側までやってきた。だが、もう上る体力はなくなって座り込んでいた。
そんなときに、アメリカ人らしきおばさんが声をかけてくれ、水と飴と薬をくれた。普通であれば見知らぬ人にもらった薬を飲むことはしないが、そんなことを言っている場合ではない。薬を飲みすこしたつと、過呼吸の症状がだいぶ治まってきた。他にもいろんな国の人に励まされ、何とか頂上までたどり着いた。まさに、「死ぬまでに行きたい絶景」に「死にかけ」で登ったのだ。

世界遺産・マチュピチュで感じたこと

ワイナピチュ頂上につくと、1日霧がかっていたのに綺麗に晴れてきた。見えづらかったマチュピチュの景色もきれいに見えた。マチュピチュの景色の美しさは言葉にするのが難しいほどであったし、こんな繊細で巧みなものを500年も前に建設していたことにも驚きを隠せない。

最近では環境保全のためにタイの「ピピ島」が閉鎖された。マチュピチュもいつまで入場できるかはわからない。ワイナピチュの登るのであれば体力があるときに行っておくほうがいい。
何事も善は急げだ。是非機会があれば、いや、作ってでも行くべき観光地だ。
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